スディルマン、タムリン通りなどERP導入は来年初

スディルマン、タムリン通りなどERP導入は来年初
 ジャカルタ特別州のアホック副知事は9月24日、ジャカルタ都心部の交通渋滞緩和策の一つとして、来年初めにも電子式道路課金システム(ERP)を導入したいとの考えを示した。同知事はERP計画への投資候補として国営のマンディリ銀行、バンク・ラクヤット・インドネシア(BRI)の幹部と会談。民間が進めた方が早く実現できるとして、システムの構築を民間企業に委託する意向を示した。ERPを導入する対象区間はスディルマン、タムリン、ラスナ・サイド、カサブランカの各通りが候補として挙がっている。

 

世銀専務理事、自治体首長らもLCGC政策を批判

世銀専務理事、自治体首長らもLCGC政策を批判
 地元メディアによると、低価格エコカーへの優遇税制「LCGCプログラム」に対し、スリ・ムルヤニ世銀専務理事(元財務相)や自治体首長らから批判が相次いでいる。いずれもその理由は、LCGCは都市部の交通渋滞をさらに悪化させるもの、いまはインフラ整備を優先すべきだというものだ。
 スリ氏は、LCGCにより燃料消費が増大し、補助金負担が増える-との懸念を示している。インドネシア運輸協会(MTI)幹部も、LCGCは完全に燃料の無駄遣いだ-と不快感を露わにしている。ジャカルタ特別州のジョコウィ知事がLCGCを批判したことを受け、様々な関係業界や各自治体の首長にも同知事に賛同の”輪”が広がっている。 

 

スラバヤ地検が違法賃金で働かせていた経営者を収監

スラバヤ地検が違法賃金で働かせていた経営者を収監
 東ジャワ州のスラバヤ地検はこのほど、53人の従業員を法定最低賃金以下で働かせたスラバヤ在住の雇用主を、同市内のメダン刑務所に収監した。この被告に対し、最高裁は昨年12月、禁錮1年と1億ルピアの罰金刑を科す判決を下している。同被告は不景気による経営悪化を理由に、53人の従業員を、2009年の同市の法定最低賃金、月額94万8500ルピア以下の同約70万ルピアで雇用し働かせていた。

インドネシアのインフラ整備遅れは用地取得難が原因

インドネシアのインフラ整備遅れは用地取得難が原因
 地元紙によると、インドネシアのインフラ整備が遅れており、第2期ユドヨノ政権が発足した2009年に選定し、同大統領の任期満了となる14年後半までに完成させるとしたインフラ整備計画のうち、4計画は完成が困難な見通しとなっている。進行が遅れているのは輸送インフラ整備3件と住宅整備1件。
 同国のアルミタ国家開発計画庁長官は、これらの案件の整備遅れの最大要因は用地取得難だと指摘。地方政府の取り組みが不十分なために、土地問題の解決が長引き、整備の遅れにつながっていると述べ、地方政府の一層の努力を促した。同庁によると、同国の来年のインフラ整備は約187兆ルピア(約1兆6460億円)規模の見込みだが、政府予算は約130兆ルピアにとどまる。

 

海外生産「拡大」44% 有望市場はインドネシアが首位

海外生産「拡大」44% 有望市場はインドネシアが首位
 日本経済新聞社が日本国内企業に行った「社長100人アンケート」によると、「今後、海外生産を拡大する」との回答が44.4%となり、前回の6月調査より約11ポイント増えた。2013年度の設備投資では東南アジア向けで増額が目立ち、「有望視する市場」はインドネシアが57.5%に上り、首位となった。
 海外生産については「拡大」が「現状維持」(19.2%)を大きく上回った。国内生産は「拡大」が7.5%にとどまった。生産地としては東南アジアへの注目度が高く、設備投資を増やすとの回答は38.4%と米国(19.9%)や中ー国(19.8%)を上回った。人口や所得の増加が見込め、市場としての魅力が高まっている。
 「中国以外の新興国で今後有望な市場」としては、通貨安やインフレへの懸念はあるものの、57.5%がインドネシアを挙げた。以下、タイ、ベトナムが続いた。

インドネシアでイスラム女性警察官のジルバブを解禁

インドネシアでイスラム女性警察官のジルバブを解禁
 インドネシアで女性警察官のジルバブ(イスラム教徒のスカーフ)着用の可否について、国会第3委員会(法務、地方自治、人権担当)は9月16日、着用を認める国家警察長官の方針を受け入れることを決めた。これまでジルバブの着用は、機動力が落ちるとの理由で禁止されていたが、信仰の自由を侵害しているとの批判があった。
 今回、同委員会は憲法で信仰の自由が保障されていること、外国には警察官のジルバブ着用を認めている国もあること-など総合的に判断、受け入れが承認された。

インドネシアは公衆衛生など期限内のMDGs達成困難

インドネシアは公衆衛生など期限内のMDGs達成困難
 国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)、国連開発計画(UNDP)、アジア開発銀行(ADB)は9月20日、2015年までの達成を目指す開発目標を掲げた国連のミレニアム開発目標(MDGs)のアジア太平洋地域の達成状況を調査した12~13年の年次報告を発表した。
 報告書によると、インドネシアは1日1㌦25㌣(約124円)以下の極度の貧困で暮らす人口の削減や、初等教育などの分野で目標を達成したが、公衆衛生の改善、飢餓の撲滅、乳幼児・妊産婦死亡率の削減などの達成は15年以降になるとみられる。さらに、エイズウイルス(HIV)感染者の増加や森林面積の減少など状況が悪化した分野が指摘された。ちなみに、11年時点でインドネシアには38万人のHIV感染者がおり、死亡者は1万5000人に上っている。

政府は渋滞緩和と自動車産業発展を並行し推進 副大統領

政府は渋滞緩和と自動車産業発展を並行し推進 副大統領
 インドネシアのプディオノ副大統領はこのほど、政府が導入したLCGC政策は交通渋滞を悪化させるとして、この政策に反対する旨の書簡を提出したジャカルタ特別州のジョコウィ知事に対し、公式見解を明らかにした。
 要旨は①中央政府は渋滞や洪水を含め首都ジャカルタの問題を放置することはない②渋滞緩和策として、中央と地方政府が協力し早急に公共交通機関を整備する必要がある③自動車の購入を制限するのではなく、大都市の特定の道路にERP(電子式道路課金システム)を導入したい-など。そのうえで同副大統領は、知事の懸念は非常によく分かるが、私は一緒になって渋滞問題の解決を図る用意ができている-と述べ、自動車産業の発展と渋滞緩和を並行して進めていく方針を示した。

ジャカルタ特別州が21歳未満の飲酒禁止通達 条例策定へ

ジャカルタ特別州が21歳未満の飲酒禁止通達 条例策定へ
 ジャカルタ特別州観光局は9月19日、21歳未満の飲酒を禁止する通達を出したと明らかにした。同局の管理下にある州内のミニマーケット(コンビニ)を対象とし、アルコール飲料の未成年購入者の身元確認を徹底させる。同州は現在、21歳未満の飲酒禁止やアルコール飲料の販売などに関する条例を策定しており、通達は条例施行までの暫定的な販売規制を目的としたもの。ミニマーケットの店頭でアルコール飲料の購入者には住民登録証(KTP)を提示させ、21歳未満への販売を禁じる。

インドネシアで海賊被害急増 1~6月は1.5倍の48件

インドネシアで海賊被害急増 1~6月は1.5倍の48件
 国際海事局(IMB、本部ロンドン)の集計によると、インド洋と太平洋を結ぶ海運の要衝インドネシアで海賊被害が急増している。1~6月は前年同期比1.5倍の48件に達し世界最多を記録した。2位のナイジェリアは22件で、インドネシアは2倍超だ。発生場所はマラッカ海峡に面するスマトラ島の主要物流拠点のブラワンやドゥマイの両港が港湾ベースで被害が最多(各8件)。最近はジャワ島のスラバヤなど東部にも広がっている。
 好況で物流が活性化した一方で、沿岸警備の強化が追い付いていない。日本郵船など海運大手は警戒を強めているが、歯止めが掛からないと物流の遅延や、警備強化に伴う運送コスト上昇など影響が広がりそうだ。