京都・東福寺「五百羅漢図」14年間の修復作業終了

京都・東福寺(所在地:京都市東山区)で、14年間にわたり続けられてきた「五百羅漢図」の修復作業が終わったことを受けて11月15日、記念の法要が営まれた。
五百羅漢図は1幅が縦およそ1.7m、横およそ90cmで、羅漢と呼ばれる仏教の聖人たちが描かれた室町時代の絵画で、同寺では合わせて47幅を所蔵している。平成20(2008)年から修復作業が進められてきた。羅漢たちが修行に臨む様子や神通力を発揮する姿などが色鮮やかに描かれている。
この五百羅漢図は、2023年3月から東京国立博物館で、同年10月から京都国立博物館で一般公開される予定。

大阪・造幣局で8種類硬貨の恒例の「貨幣大試験」

大阪市北区の造幣局で11月14日、貨幣が定められた重さでつくられているか検査する恒例の「貨幣大試験」が行われた。
今年は1円から500円までの6種類に加え、沖縄の本土復帰50年を記念して4月から製造されている1,000円と1万円の硬貨合わせて8種類を対象に実施された。検査の結果、いずれの硬貨も基準内の誤差に収まっていることが確認された。
貨幣大試験は明治5年に始まり、毎年秋に実施されている。

西宮神社 23年は新年「福男選び」3年ぶり開催へ

兵庫県西宮市・西宮神社の新年の恒例行事「福男選び」が2023年1月10日、3年ぶりに開催されることになった。2021年と2022年は新型コロナ禍で中止となっていた。2023年は対策を取ったうえで実施するとしている。
「えべっさん」の愛称で親しまれている西宮神社では、商売繁盛を祈願する「十日えびす」に合わせて、毎年1月10日の朝、境内を駆け抜けて本殿にいち早く到達した人を、その年の「福男」とする「福男選び」を行っている。

京都・西陣で3年ぶり着物のファッションショー

京都の西陣織会館(所在地:京都市上京区)で11月11、12日の2日間、およそ3年ぶりの着物のファッションショーが開かれた。ショーは、デニムの着物にピンクや緑色の帯を重ねた斬新な現代的なスタイルや、親子で着物を合わせる装いなどが紹介され、西陣織の伝統・高額品だけでなく、”今”を感じさせるショー構成となった。訪れた人たちは現代的な西陣の着物スタイルを写真に収めるなど3年ぶりのショーを楽しんでいた。

滋賀・大津市でSDGs取り組み広げる全国フォーラム

企業や団体によるSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを広げる全国フォーラムが11月12日、滋賀県大津市で開かれた。同フォーラムは神奈川県、長野県に続き3回目の開催で、滋賀県の企業、団体などおよそ150人が集まったほか、オンラインでおよそ150人が参加した。
冒頭、滋賀県の三日月知事の挨拶の後、滋賀県内の企業の代表など6人によるパネルディスカッションが行われた。この中で、経済性と両立しなければ、持続的な活動は難しいという課題はあるが、びわ湖がある滋賀県だからこそ「環境問題に率先して取り組み、SDGsをリードしよう」などといった意見が交わされていた。また、会場では全国各地で進められているSDGsの活動を紹介するパネル展示も行われた。

日本の7〜9月GDP年率1.2%減 4四半期ぶりマイナス

内閣府が11月15日発表した7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.3%減、年率換算で1.2%減となった。マイナス成長は4四半期ぶり。GDPの過半を占める個人消費が新型コロナウイルス第7波などの影響で伸び悩み、前期比0.3%増にとどまった。
マイナス成長の主要因は外需の落ち込み。GDPの計算で差し引く輸入が5.2%増え、全体を押し下げた。とくにサービスの輸入が17.1%増と大きく膨らんだのが響いた。

世界人口11/15に80億人突破 増加率は20年1%割れ

国連の推計によると、世界の人口が11月15日、80億人の大台に到達する。70億人に達した2010年から12年間で10億人増えた。ただ、先進国中心に出生率の低下などで世界の人口増加率は鈍化し、2020年に戦後初めて1%を下回っている。
なお国連推計によると、2023年にインドの人口が中国を上回り、世界最多になる。また2058年には世界人口は100億人に達する見込み。

7月参院選1票の格差「違憲状態」8件目 高裁秋田支部

7月の参院選は憲法が求める投票価値の平等に反するとして、各地の有権者が全国の高裁・高裁支部に各選挙区の選挙無効を求めた計16件の訴訟の最後の判決が11月15日、仙台高裁・秋田支部であり、「違憲状態」との判断が下され、請求が棄却された。
この結果、各地の判決は「違憲」1件(仙台高裁)、「違憲状態」8件、「合憲」7件と分かれた。これで高裁段階の判決は出揃い、最高裁が統一判断を示す見通し。

競馬エリザベス女王杯 ジェラルディ−ナがG1初制覇

競馬の第47回エリザベス女王杯(芝2200m、18頭出走、G1)は11月13日、兵庫県宝塚市の阪神競馬場で行われた。4番人気のジェラルディ−ナ(クリスチャン・デムーロ騎乗、斉藤厩舎)が、直線豪快な末脚を繰り出し、2分13秒0で優勝。G1レースを初制覇し、1着賞金1億3,000万円を獲得した。C.デムーロ騎手、斉藤崇史調教師はいずれも同レース初勝利。1馬身3/4差の2着は同着で、5番人気のウインマリリンと12番人気のライラックが入線。1番人気に支持された、昨年のクラシックレース(桜花賞・オークス・秋華賞)3冠馬のデアリングタクトは6着に終わった。

「円安倒産」急増 22年は過去5年で最多は必至

円安による輸入コスト上昇が直接・間接の要因となって倒産した「円安倒産」が夏場以降、急増している。帝国データバンクのまとめによると、2022年10月はこの円安倒産が7件判明し、今年最多だった8月に並んだ。この結果、2022年1〜10月の累計で21件に上り、2019年(22件)を上回り、過去5年で最多となるのは確実視される。
2022年1〜10月の円安倒産21件を業種別にみると食品関連(製造・卸・小売)が6件でトップ。以下、繊維関連が5件、機械器具、家具・建具関連が各2件で続く。負債規模別では、全体の6割強を負債額5億円未満の倒産が占めている。