日本産科婦人科学会のまとめによると、2019年に国内で実施された体外受精により生まれた子どもは6万598人で、前年に続いて過去最多を更新したことが分かった。生まれてきた子の14人に1人が体外受精で誕生したことになる。1983年に国内初の体外受精児が誕生して以来、累計で71万931人に上り、70万人を突破した。
大阪府 宿泊療養施設に診療スペース整備 重症化防止へ
大阪府は宿泊療養施設の一部に医師や看護師が常駐する診療スペースを整備する方針を決め、9月21日から運営する医療機関を公募することになった。次のコロナ感染の第6波で、感染力の強い変異株に見舞われた場合、病床のひっ迫を抑えるには、ホテルなどでの宿泊療養者の重症化を防ぐ手立てが必要と判断、整備を決めたもの。
具体的には診察室や点滴室などを設けて、日中は医師や看護師を常駐させ、軽症患者などに使用できる「抗体カクテル療法」や解熱剤の処方などを行う。すべての宿泊療養施設でこうした体制を整えるのは難しいことから、まずは数カ所の施設で整備を進める方針。
大阪府は、軽症や無症状で入院の必要のない感染者を31の宿泊療養施設で受け入れていて、感染の第5波で宿泊療養者は一時、3,500人以上に上った。
野田幹事長代行が総裁選出馬を正式表明 4人の争いに
自民党の野田聖子幹事長代行は9月16日、必要な推薦人20人が集まったとして総裁選への出馬を正式に表明した。野田氏は「これまで主役になれなかった女性、子ども、高齢者、障がい者がしっかりとこの社会の中で生きていける、そして生きる価値があるんだという、そういう保守の政治を自民党の中でつくり上げていきたい」と語った。
この結果、17日に告示される自民党総裁選挙は岸田文雄元政調会長、高市早苗元総務相、河野太郎規制改革相の3氏を合わせた4人で争われることになった。
コロナ中和抗体薬 在宅でも使用可能に首相が検討を指示
菅首相は9月15日、新形コロナウイルスに感染した際の重症化を防ぐ中和抗体薬について、在宅医療(往診)での使用を認めるよう、厚生労働省に検討を指示したことを明らかにした。軽症・中等症患者を対象とした中和抗体薬は、点滴投与することから、現在は入院や通院、臨時医療施設での使用に限定されている。
100歳以上 過去最多の8万6,510人 男性は初の1万人超え
厚生労働省は9月14日、100歳以上の高齢者が過去最多の8万6,510人になったと発表した。1年前に比べて6,060人増えた。男性は初の1万人を超えた。ただ、女性は男性の7倍以上に上り、全体の9割に迫った。最高齢は女性が118歳、男性は111歳だった。100歳以上の高齢者は、医療技術の進歩などを背景に1971年から51年連続で増え続けている。
藤井二冠が19歳1カ月で最年少三冠 叡王戦3勝2敗で制す
将棋の第6期叡王戦五番勝負の第5局は9月13日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、藤井聡太二冠(19)が豊島将之叡王(31、竜王)を破り、対戦成績3勝2敗でタイトルを奪取した。19歳1カ月の藤井新叡王は王位・棋聖と合わせた三冠となり、羽生善治九段(50)が1993年に達成した22歳3カ月の最年少記録を28年ぶりに更新した。
将棋界では過去に9人が三冠を達成しており、藤井三冠は10人目で最年少、10代で初の達成。現在のタイトル保持数では渡辺明三冠(37、名人・棋王・王将)と並んで最多タイ。
米大統領 100人以上企業にワクチン接種か週1回の検査義務化
米国のバイデン大統領は9月9日、新型コロナウイルス対策として従業員が100人以上の企業に対して、ワクチンの接種か少なくとも週1回の検査を義務付ける方針を示し、一段と厳しい対応に乗り出した。対象となるのはおよそ8,000万人に上り、従わない場合は1件の違反当たり最高で1万4,000ドル(日本円で150万円余)の罰金を科すという。
米国ではデルタ株の感染拡大が続いており、CDC(疾病対策センター)によると、1日に亡くなった人の数は9月8日に1,600人を超えている。
こうした対応に対して共和党から「憲法違反で権威主義的だ」などの批判があるが、バイデン大統領は「ワクチン接種は個人の選択の自由の問題ではない。自分や自分の周りの人を守るためのものだ」と理解を求めている。
ワクチン接種2回「5割」超え,近く米国を上回る見通し
政府は9月13日、新型コロナウイルスのワクチン接種を2回終えた人が国民の5割を超えたと発表した。2回の接種を終えたのは国民の50.9%に相当する約6,447万人で、このうち約622万人が職場や大学での職域接種だった。
米欧に比べ大幅に出遅れていた日本の新型コロナウイルスのワクチン接種。政府によると、米国で接種を完了した人の割合は、9月1日現在で51.7%で、現状のペースなら9月末には6割を超え、近く米国を上回る見通し。
ワクチン頼みのコロナ対策と揶揄されたが、政府の自治体や医療関係者への早期実施を促す諸施策も加わって、着実にペースが上がり、欧米と肩を並べる水準まできた。政府は10月から11月の早い時期に希望者全員の接種を終える目標を掲げている。
政府は新規感染者が前週を下回る地域が増えていることから、9月末まで延長した緊急事態宣言の解除を見据えつつ、コロナ対策の行動制限を緩める方針。従来の対応の遅れへの反省から3回目の接種などに備えた2022年以降のワクチン確保にも動き始めている。
国枝が全米オープンで2連覇 上地は”天敵”に敗れ準優勝
テニスの4大大会、全米オープン、車いすの部 男子シングルス決勝で9月12日(日本時間13日)、国枝慎吾が2年連続8度目の優勝を飾った。英国のアルフィー・ヒューイットを6-1、6-4のストレートで下した。
車いすの部 女子シングルス決勝は、東京パラリンピックの決勝戦と同様、上地結衣と”天敵”オランダのディーデ・デフロートとの対戦となった。上地は東京パラリンピックのリベンジを目指したが、鉄壁の牙城を崩せず、3-6、2-6で敗れ、悔しい準優勝に終わった。
日本・ベトナム 防衛装備品輸出で協定、協議加速
岸信夫防衛相は9月12日、訪問先のベトナムで、同国との防衛協力を新たな段階へと進化させるとし、11日に署名した防衛装備品・技術移転協定をもとに、装備品の輸出について協議を加速すると言明した。東・南シナ海で軍事的圧力を強める中国をにらんだ安全保障協力の一環。